浅杉染と花粉症 11.29_25
2025年12月06日 07:09
今日の色は浅杉染。真っ直ぐに空高くのびる杉の色。
杉といえば、どうしても花粉症を思い出します。
わたくしも春と秋に、鼻水や涙目に悩まされる時もあります。
ひどい方は、そろそろ予防対策を始める時期ですね。
この花粉症が、日本で最初に報告された花粉症は、1961年のブタクサ花粉症でした。
1964年に、日光市の住⺠に スギ花粉症が初めて報告されました。
その後、花粉症の発症率は全国的に増加して、現在では国⺠の 10%をかなり上回り、
しかも発症年齢の低年齢化が進んでいるようです。
花粉症の原因となる植物として、 スギ、ヒノキ、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラ、カ
モガヤなど50種類以上が知られていますね。
その中で、スギ・ヒノキ花粉症について考えてみますね。
わたくしは、大学卒業後に某製薬会社のアレルゲン室に入社しました。
その名の通り、減感作療法です。
そので、季節ごとに原因植物採取をして、減感作療法のために抽出、精製をしてました。
シダキュア、ミテイキュアの前世代でした。
Fieldと、抽出精製共に嫌いではない、というよりも大好きな領域なので、とっても楽しかったです。
卒業研究も無機化学研究室で、抽出と合成の2つの班に分かれて、ある植物から医薬品の原料を調査していました。
もちろんわたくしは抽出班で、今日は0.0*g取れたあ!と喜んでました。
花粉症にお話を戻すと、
スギ花粉症は、スギ特異的IgE抗体がアレルギーの原因の細胞にくっついています。
このIgE抗体が抗原(Cry j 1、Cry j 2)をつかまえてくっつき、細胞が活動を始めてヒスタミンやロイコトリエンという
アレルギー症状の原因となる物質を放出しるんです。
この花粉抗原との反応がくりかえされると、鼻では好酸球という細胞が多くなり、この好酸球が上皮細胞を傷つけて過敏
状態が引き起こされます。
東京薬科大学で、スギ花粉症の発症に関わる花粉内アジュバントと受容体の解明~スギ花粉症の新たな治療法の開発に期
待~として新しい知見も発表されています。
また、かおりの講座で、すぎ精油等の日本のかおりを紹介すると、必ず、花粉症のご質問があります。さらには、精油を嗅いでも大丈夫ですか?との質問もございます。
これは、花粉症の原因成分は、水蒸気蒸留で幹や枝から抽出された成分とは、異なります。
しかしながら、杉等の成分のどれに反応しているかわかたない場合もありますので、一応、レスキュー薬をお持ちかどうか?はおたづねします。
すぎ、ヒノキ精油のかおりは、ほとんどの方が、想像していたかおりと異なるようです。
安心してかおりを楽しめるLessonをご用していますので、是非、ご一緒に学び、楽しみましょう。

Fig.1 東京薬科大学 スギ花粉症の発症に関わる花粉内アジュバントと受容体
参照
スギ花粉症の発症に関わる花粉内アジュバントと受容体の解明~スギ花粉症の新たな治療法の開発に期待~
https://www.ffpri.go.jp/pubs/mori/documents/mori-129.pdf
シダキュア、ミテイキュア
https://www.torii.co.jp/iyakuDB/utility/index.html
OTONAMI
WABUNKA
https://wabunka-lux.jp/experiences/lounge_en_kubotayoko/
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YOKO.Labホームページ:https://ta70r.hp.peraichi.com
参照: 365日 日本の色図鑑
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